砂時計の砂のように
サハラ砂漠の砂のように
サラサラサララと音を立てて
夜がわたしにこぼれて落ちる
あの日
目の前に現れた細い三日月
まるで下弦の月のよう
ハッキリ見えた黒い輪郭
夜がしんしん
深く深くこぼれる
あぁ
あなたの町ではあの反対側の月が顔を出していたのでしょうか
聞きたいのに聞けなくて
言いたいのに言えなくて
あぁ今日もまた
消えかけのオルゴール
消えそうな三日月
消せない想い
深まる 溶け込む こぼれる 溺れる 沈む 焦がれる 満ちる
鮮やかな色した漆黒の夜
あぁこんな夜は
あぁ
あなたに会いたい
会いたいよ